令和7年度 市長要望を行いました
令和7年度 市長要望 令和6年11月26日
志翔の会
会長 川島光雅
{重点要望}
- 物価高騰や人手不足対策等や地域経済の支援について
- 市民の生活を脅かす物価高騰(ガソリン、光熱水費、食品価格高騰等がすさまじい)に対し、継続的な支援策を図られたい。
- インバウンドなどの観光事業も景気が戻りつつある。今後、地域経済の活性化に向けた賑わい策や集客が図れるイベント企画を、一過性ではなく、持続可能な形で計画されたい。
ハ) コロナ禍に始まった「ゼロゼロ融資」の返済が始まりつつある。長引く諸物価高騰や経費の増大、人手不足で企業においては厳しい経営を強いられている。破産や債務整理が増えている。事業継承についての指導・支援をすること、また個人においては自己破産やカードローン破産が増える傾向にあり、消費者行政からの指導を徹底されたい。
2 ) まちづくり計画の推進にむけて
- 駅前デザイン会議の計画案が出始めている。松江市の玄関口としてのシ
ンボル性と、まち歩きの賑わいのスタート拠点としての思い切った計画を俎上に上げ積極的な取り組みにされたい。松江駅~朝日町~伊勢宮町~白潟本町~東本町~京店~殿町~市役所~しんじ湖温泉へのまちあるき動線と交通水路の整備について、各種計画 との整合性を図りながら、一体的に構想を推進することを求める。
ロ) 新大橋架け替えが間近となった今、将来の松江市の存亡がかかる松江大橋から新大橋間の堤防を活用した両岸のまちづくり構想を市が主体的となり国県を巻き込んで計画し、城下町松江・中心市街地活性化の為のまちなみ構築に努められたい。早期に、南岸(和多見町など)北岸(東本町など)のまちづくり基本計画を求める。また、大橋川下流部(南岸・北岸)で、市民が日常的かつ気軽に水辺を利活用できる施策を講じられたい。現在、職人商店街構想の下、空き店舗がリニューアルされて、少しずつ魅力ある店の数が増えてきている。時代の変化が厳しい時だけに浮き沈みも激しいと考えられる中、今後も継続的にかつ早急に事業を進め面的な広がりを生み出すように努められたい。
ハ) 国の各省庁において、人口減少、高齢化加速の観点から、コンパクトシティ・プラス・ネットワークを支援する施策を推進している。旧松江市の市街地地域におけるコンパクトなまちづくりの構築に努め、また周辺集落地域においては、生活に必要なサービス機能を明確に示し、公共施設適正化計画と共創のまちづくりを念頭に置きながら、「小さな拠点づくり」を推進することを求める。そして、最近の松江市内のタクシー不足や民間バス路線の撤退などを考えて多様なモビリティと公共交通を合わせたMaaSの充実をはかると共に、安価な交通料金を設定して、中心市街地とのアクセスを促進することを図られたい。
二) 大手前通り(城山北公園線)の沿線魅力アップの施策支援を求めているが、一向に進んでいない。前向きに取り組まれたい。
(観光用ホテルや松江城や総合体育館併用の駐車場整備など、人が歩け
ば店も出店してくると考えられる)
3) 市民に愛される新庁舎を目指して
ィ)新庁舎は機能的で、市民利用でも迅速性と利便性が向上してきた。今後も公
共交通の要として、拠点間のバス直行便など、利便性とアクセスの向上を
図られたい。また、利用者が増えるにしたがって、利用者の滞留や雑然とした光景が見受けられる。清潔感を大切にして、緩やかでゆとりある対面サービスを維持されたい。後期工事の建設機材等の値上がりが懸念されるが、合理的な整備手法を取り入れ未来志向の庁舎建築に仕上げられたい。
- 新庁舎の案内や利活用など、様々な形態の市民ボランティアを募集し、気軽にかつ継続的に市民が関わりをもてるような取り組みを図られたい。
ハ)持続的に新庁舎周辺エリアにある地域資源を最大限活かすことが出来るよう、観光や関係人口の創出などと連携した総合的な施策を図られたい。
4) SDGs未来都市の取り組みについて
- SDGs未来都市の取組み推進について、さまざまな施策に具体的に活用する工夫をし、市における部局内連携・連動を強化され事業推進をされたい。
- SDGsと整合性を合わせながら、自然エネルギー施策の充実を図られたい
- 脱炭素先行地域として、官民連携体制を構築し、今後のスケジュールを具体的に進める実行計画を策定されたい。
- 再生可能エネルギーにおける持続可能な社会構築は必要性を認めるも、近年、開発による自然や景観破壊が問題視されたり、そこから懸念される自然災害や生活環境異変などが住民から指摘されている。事前開発行為の段階での調査や業者指導を徹底されたい。規制や設計変更を促すため、再生可能エネルギー、特にメガソーラー、風力発電は今回制定する条例制定の中で考慮されたい。
5) 人口減少対策・子育て支援について
ィ) 島根県と協力・連携を図りながら、若い世代の県外流出防止対策や、子育て世帯の夫婦等に選ばれる自治体となるために、さらに、山陰のリーダー都市とされるような積極的な施策展開・予算対策を推進されたい。
ロ) 男女共同参画社会の推進や、産後パパ育休も含め、すべての子育て世帯が、仕事と子育てを両立することを目的とした支援策を図られたい
二) 子どもの遊び場・居場所づくりの充実に取り組まれたい。
特に、雨の日でも出かけることのできる場所の充実と提供を求める。
ホ) 民間企業や団体が主体的に運営するワーケーションやノマドワークなど、
関係人口の創出や、UIターンに寄与する活動を積極的に支援し、将来へ
の松江市定住につながる取り組みを図られたい。
ヘ) 大局的な福祉人材確保対策の推進にむけて
学生や現役世代が安心して生活し、働ける環境を整備する上で、介護・障がい・児童の福祉サービスを維持し、充実させる事は、非常に重要だと考えるが、慢性的な人材不足の為、事業サービスの提供が出来ず、縮小、休止、廃止を余儀なくされる事業者が増加している現状がある。松江市は、この事を深刻に受け止め、大局的な観点で、実効性のある計画を策定されたい。
6)官民連携の推進と強化に向けて
国の地方創生対策と連動し、持続可能な地域社会を形成するために、関連 部局の役割を整理し、松江市に官民連携部局を設置されたい。
{一般要望}
7) 子どもの貧困対策
- 子ども食堂とフードバンクについて、横のつながりや仕組みづくりを支援するための専門職員を配置されたい。
- 児童虐待防止策を充実し、DV家庭にある子供の支援を図られたい。
- ヤングケアラーの児童が進学を断念することや高校を中退することがないよう取り組まれたい。
- 養育費不払いについての実態調査と不払い解消に向け積極的に取り組まれたい。
8) 公共事業について
- 大型予算工事の確保
地元大手業者は、新設の設備投資や、多大な維持管理費用がかかり、経営上年次的な大型工事の発注計画を把握する必要があるので、中期財政見通しなどで、大型工事の確保と公表をされたい。
- 分離発注の推進について
工事の品質向上や専門職種企業の育成の観点から、職種ごとの分離を推進されたい。
- 年間を通し平準化した工事発注に務めること。
- 地域性を考慮した指名入札を行うこと。
- 予定価格の事前公表を行うこと。現在努力が見受けられるが島根県は実施している。
- 松江市の建設工事の入札制度で、調査基準価格を下回った入札については、一定の基準を満たせば、落札者となっている。しかし、低入札での受注、いわゆるダンピング受注は工事の質の低下を招くだけでなく、下請け企業や労働者へのしわ寄せ、安全管理の不徹底を招き、建設業の健全な発展を阻害するものである。建設業を健全に育成・持続させる観点から、その対策が必要である。
- 職人不足、技術者不足が起きている現状を踏まえ、公共事業の促進と、長期的な建設業の体制維持対策を積極的に推進されたい。
- 各地区からの維持修繕のため材料提供などの要望が相当数あると伺っている。地域力を活用し労務として人夫賃制度を導入し市民の要望を解決してほしい。また側溝蓋や、生コンクリートなど原材料費を支給する制度があるが、原材料費の種類を増やすとか、寸法規格を増やすなどして市民の要望に応じられたい。
- 気候温暖化の影響で大雨洪水等が増えてきている。雨水対策として、河川の改修や危険個所の修繕に努められたい。
9) 道路整備について
イ) 四季が丘団地に通ずる周辺道路(市道・西川津西尾線)は通園、通学通勤の生活道路であるが交通安全上の安全確保が満たされておらず、特に冬季においては極めて危険な状況である。また、依然として交通量も多い。道路状況を確認し道路改良整備の推進を求める。
ロ) 島大裏の文教地区の市道は道路幅員が狭く、直角、T字路になっており緊急時および交通安全上からも極めて危険な状況である。数年前から県においてもビジネスパーク内の土地の提供について了解している方向なので松江市からの要請を待っている状況だと伺っている。幹線道路に接続する道路新設建設に取り組んでいただきたい。
ハ) 国道431、432、北道路の整備促進、県道 竹矢~八重垣線、八重垣神社~八雲線について、交通安全上、冬季の危険対策上の考慮から 他地区の通園・通学等の交通安全対策とともに早期に整備を進められたい。
二) 私道の市道移管への基準を不公平感のない現実的な内容となるよう検討されたい。松江市市道認定要綱の基準も制定してから相当の年数が経っており、考慮して見直しされたい。
ホ) 道路及びその周辺の環境保全に努める団体の活動を支援することにより住民自らが住みよい生活環境を保全する道路環境保全業務委託要綱内容の拡大・拡充を求めるとともに予算額の増額を求める(平成19年から改正がない)(また、宍道町内で宍道中学校への通学路である市道の法面等の草刈りなどを地域ボランティアで整備しようにも、市の許可が出ずに中断している)
10) 市街地・拠点の整備・安心安全なまちづくりにむけて
ィ) 空き店舗・空きスペースの利活用
市民のまちあるきや、ユニバーサルツーリズムを推進するために、各種計画エリアの空き店舗・空きスペースを利活用出来る施策を図られたい。
ロ) AIデマンドを含め、多種多様な交通モードの推進にむけて
観光、地域の移動支援など、目的を明確にした上で、松江版MaaSの推 進に向けた施策を図られたい。デマンドバスの利用が思ったほど伸びていない。人工知能優先なため、人間が考える融通性がないことと、高齢者にとってはスマホやアプリは端から苦手意識があり、利用率が上がっていない。乗降場所がわかりにくく、一般に「のるーと」の存在が広がっていない。
ハ) 安心安全のまちづくり–防犯カメラの集中設置の促進
予期せぬ事件や事故が発生するケースが目立ち、防犯カメラが大きな予防や原因究明に役立っている。松江市においては、計画的に設置をしているが、プライバシー保護のため、なかなか設置が進まないところがある。市民の日常生活の安全確保を高めることは重要であり、市民のプライバシー保護管理規則などをしっかりと策定し、急増する犯罪や事件に対応することを目的に短期間(3~5年間)に設置の促進に努められたい。
二) 防犯灯は自治会申請でLEDに替えて取り付けているが、自治会申請にせずに順番に市直轄工事として計画的にすることにより、地区内の設置にばらつきがなく工事費も防犯灯購入費も安価に計画的にできるので、検討していただきたい。
11) 農林業対策について
- 将来の農業に鑑みて農作物の転換、若者の就労支援など抜本的な計画構想に着手されたい。
- 地産地消の推進が向上するよう、積極的な施策を推進されたい。
- 畜産農家は飼料の高騰や牛の取引き販売価格が低下していて、厳しい事業運営をしている。飼料助成や高価格で売れる血統牛の飼育助成の拡大を図られたい。
- 有害鳥獣対策の一層の拡充に取り組まれたい。(捕獲機の拡充設置を望む)
- 災害による農業の基盤崩壊が見受けられる、1アール以上の規模の改修補助だけでなく、小規模耕作地へも支援を広げられるように地元農家等と対応を講じられたい。
- 里山の竹林整備に対して助成制度を確立し、伐採後の竹の需要拡大対策を図られたい。
- 河川愛護団や道路愛護団などに対し支援体制があるが、森林環境税などの交付金を活用して、河川上流の水田用堤の貯水量をあらかじめ減量調整し、山林からの雨水を下流へ流出させないよう、水利組合に対して抜本的な支援体制と田んぼダムについて検討されたい。
12) 福祉対策について
- 高齢、障がい、子どもに関する重層的な福祉課題を解決する為、あらゆる施策に福祉の視点を考慮した体制・部局間連携に取り組まれたい。
- 福祉商品・農福連携を主軸とした起業エコシステム体制を図られたい。
- 全世代に対応する地域包括ケアシステムの構築を図られたい。
13) 多目的公園の整備等について
- 防災公園、避難広場、防災器具、車両等の多目的公園広場の設置にむけて検討、整備を推進されたい。なお、トイレの洋式化にも取組まれたい。
ロ) トイレの改修・廃止も含め、美トイレの充実と利活用施策と日常管理の計画づくりを推進されたい。
ハ) 総合体育館の駐車場不足解消のための駐車場整備を図られたい。
14) 教育について
ィ) ICT教育が充実し、子どもたちの学習授業が更に多様な分野に広まった。国語や算数の考える力が低下傾向にある。ICTに頼らない教育実践もおろそかにせずに取り組まれたい。
ロ) TVやデジタル機器への関わる時間を子どもたちと共に取り決め、学習がおろそかにならないよう取り組まれたい。
ハ) 生成AIの活用に対しては、ガイドラインを定めるよう務められたい。
二) 子どもたちの通学路の危険個所については定期的に検証し、改良に取り 組まれたい。
15) 地域づくり政策の実現にむけて
イ) 公民連携体制の構築・松江市職員の人材育成
持続可能な地域社会の実現と多種多様な課題解決に向けて、公民連携体制の構築に取り組まれたい。また、民間団体とともに協議し、市民に寄り添いながら、地域づくり政策を実現する市職員を育成されたい。
以 上